ToSTNeT-3での自己株取得【同業者向け】

http://kabumatome.doorblog.jp/archives/65707985.html
自己株取得の枠設定とToSTNeT-3での取得を同時にでもなく、数日空けるでもなく、わざわざ半日だけ空けるのは確かに露骨だ。これだけ流動性の低い株だったら巨額の枠設定でストップ高になるに決まっている。
ToSTNeT-3の自己株取得と公開買付による自己株取得の違いは、買付価格が前日終値に固定されるか自由に設定できるか、だ。関係者にとっては、今回はどこまで終値を上げられるかが焦点であり、最高の結果を導き出したことになる。

ただ、違法性はまったくない。さすがに9月11日の後場に関係者が買い注文を入れることはないだろうが、たとえ買ったとしても、枠設定が公表されている以上、黒ではないだろう。

ToSTNeT-2,3による自己株取得はいちおう株主全員に平等な売却機会が与えられているとはいえ、ToSTNeTを扱ってないネット証券が少なくない以上、問題があると考える。これは今回のような開示の仕方の問題とは別で、実質的に平等でない。ライブドアによるニッポン放送株取得でToSTNeT-1の取引規制が変更になった(*1)が、ToSTNeT-2,3の問題は個人株主が損している状態なので問題意識を当局側が持つことはないだろう。

最近、PDFの作成・更新日時でのネタが多く面白い。
ただ、更新日時についてはPDFを更新しても更新日時が更新されないことがわかった。
9月12日の自己株取得の結果のリリースに書かれている取得株数695,200株は、8:45以前に推測することは不可能だ。ジャフコ69万株以外の応募者はゼロになるはずはなく、それが5,200株だったのは8:45に判明する。PDFの変更日はあてにならない。



(*1)ライブドア事件ライブドアニッポン放送株(フジテレビ)を違法に買ったことで有罪になったと思っている人があまりに多い。ニッポン放送株を買ったから捕まった(当局がなんでもいいから立件ありきになった)のは事実だが、それは違法でもなんでもなく、逮捕容疑・立件はニッポン放送と全く関係のない、違法ともいえないこじつけの偽計・風説の流布と有価証券虚偽記載容疑だ。