持ち家派と賃貸派の非対称

http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1719731.html

 持ち家か賃貸かは、その人の効用に応じて好きな方を選べばいい。家賃をドブに捨てているように感じる人もいるし、私のようにローンの重圧と不動産の劣化に恐怖を感じる人もいる。

 賃貸派は一般に合理主義者が多く、人間の多様性を認める方向にあるのに対して、持ち家派は賃貸派の存在が理解できない。戦争は止めたほうがいいじゃない、で思考を停止するように、ローンを返して自分のものにすればいいじゃない、と。

 だから私が高額な家賃を払っていると、「なぜ買わないの?」と聞く。聞かれたらちゃんと説明する。でも、また聞かれる。その人にとって、ローンを組めるのに家賃を払う人は、宇宙人のように見えるのだろう。まったく理解できないし、間違っている私に家を買うという正しい行為をさせようと折伏し続けるのである。そしてこういう人ほど、自分は思いやりのある人間だと思っている。
 「正しい」考えを他人に善意で強要する。宗教となんら違いはない。

 私はローンを無理して組んで自宅を買う人、相続した簿価の安い土地があるとかでもないのに不動産投資を行う人は合理的でないなあと思うが、宇宙人とは思わない。人間は愚行権があり、それは本人にとって心安らかに過ごせる選択なのだから愚行ではなく最適な行為だ。

 だから私は「相談されれば」持ち家や不動産投資がどれだけ割りに合わないかを説明する。そして私の行為について「質問されれば」答える。ただ、相談や質問を「繰り返す」人間は得てして私の話を何も聞いてない。家賃は無駄だし、老後は不動産投資で乗り切れるという話しか聞かない。